団長とお話し
団長と通話で話した。
柚子ちゃんに避けられたこと、
団には戻らないつもりのこと。
団長はあっけらかんと笑っていた。
「そりゃあ君が柚子にあんなDM送れば柚子は避けてくるでしょ」
と笑って言う団長。
そう言われて初めて、柚子側からの視点が見えた。
私がここ二、三週間ずっと思い悩んで泣きながら考え続けた柚子との問題を、なぜかもう重く話すことはなく明るく話す団長の空気に、
私がどれほど必死に頑張って足掻いても抜けれなかったドロドロの暗闇が、一瞬で吹き飛ばされてしまった。
とても驚いた。
まるで取り憑いていた悪い霊が消え去ったかのようだった。
団長の話を聞きながら、ふと、この人のことさえ私は悩んでたほんの一日前まで全く違う人のように見えていたことに気がついた。
もっと、自分の言う通りに動かない私に怒って呆れているイメージがあった。
私は団長を信じると自分に言い聞かせながら
全く信じれていなかった。
同時に過信していた。
過剰な期待を普通のこととして寄せていた。
なんでそこでそんな言動を私に対してするのかと、そんなことをしたら私がパニックを起こすに決まってるじゃないかと、
そんな団長に柚子との関係性の修復が出来るわけがないと、不信を抱いていた。
だから柚子にオフの数日前に怒りのDMを送ったりしたのか(そしてより関係を悪化させた)と言うとそうではなく、
柚子が口にする冗談と本気半分の女性侮蔑的な発言で触発されるトラウマ、その怒りや悲しみ、
大好きな大好きな団に戻れない毎日の寂しさ、
それらのストレスが大き過ぎて
生理前の不安定さと重なり、送ってしまったのだ。
あのDMを送らなければ…
あの日衝動的に団を辞めなければ…
そんなことが出来るなら
私はもっと器用に生きれてた。