またあうひまで
前回更新からずいぶん時間が経ち
あらゆることが変わりました。
静かになったdiscordの団サーバー。
仲違いとかではなく、みんなそれぞれ自分の世界へ行った。
あと私はひとりです。
それはさておき。
もう一年半前のことになった出来事。
私が団でハブられたあのとき。
裏でひっそりDMを送ってくれた人がいた。
このブログに書いたことがあるかどうかも覚えてないけど、彼は私を気遣ってくれていた。
「理解してくれる人がいない状況は
とても辛いものだから」
たしかそんなことが書いてあった。
私をハブいた人たちと仲の良かった彼の優しさに、私はあのとき救われていた。
トラブルの詳細を知らないのに、彼はもう何かを察したかのように、長くない文章でそっと優しいDMを送ってくれた。
あれから彼はあの団の人たちとどうなったのか
私はよく知らない。
仲良くしている様子をたまにSNSで見かけたことがあるけど。
ただ彼が仕事が激務なのと、そのせいか精神的に余裕がないことはSNSで伝わった。
私は彼と直接話すことはあれからなかった。
たまに少しSNSで挨拶を交わす程度。
彼の病んでるSNSを見て何も言葉をかけなかったけど、私も似たような経験があるので気持ちがわかる。本当は声をかけたかった。
当たり障りのない万人受けのことしか言わなくなった凝り固まった私のアカウントは機械でしかなく、死んでいて、削除しようかずっと迷っていた。
そんな人目を気にしすぎたアカウントで、声をかけれなかった。
誰の目も気にせず好きなことを明るく呟き好きなように病んで、そんな闇と道化の裏に繊細さと優しさ
を隠し、こっそり私を励ますDMを送ってくれたような彼が私は好きだった。
そんな彼が最近、一通のDMをくれた。
それは彼の最後のDMだった。
彼はもうSNSのアカウントを消すようだった。
個人的に通話したこともない。
そこまで多く話したこともない。
なのにまるであの時から今までの私を見透かしていたように、ずっと誰かにわかって欲しかった私の気持ちがそこには書かれていた。
それは彼も同じ気持ちをずっと抱えていたかららしかった。最後に彼はそんな腹の内をさらけ出してくれた。
嬉しかった。
ああ、ちゃんと私の心を見ていてくれた人がいたんだ。気づいてくれてる人がいたんだ。
永久に誰もここには来れないと思っていた。私の心の奥深く。
それからそんな彼自身の心の一番弱くて情けない部分を、ありのまま見せてくれたこと。
願わくばもう少し早く見せてくれていれば、私は少しはあなたの望みを叶えられたのに。私のそれを望むかはわからないけれど。
もう彼とは会えない。
アカウントを消すほど何か追い詰められた様子だった。
私も自分のSNSのアカウントをもう消そうと思っていた。けど、残すよ。
彼が帰ってきたときに、おかえりなさいって言うために。もう二度と帰ってこないかもしれないけれど、それならそれで構わないから。
『僕はずっと、居場所が欲しかった。
気軽に話せて遊びに誘えて、誘われて、心許し合えるそんな人たちがいる特別な場所。
君もあの団にいた頃から、そういうのを求めていたんじゃないかと、僕は思っていました。
もう僕はここにはいれないけど、君が心を痛めることなくそんな場所を見つけられるように祈っています。』
すぐに返事を送ったら
もう彼のアカウントは消えていた。
届かなかった返事の代わりに
彼の優しさをここに書き残します。
グラブルを過度に続けられた理由は
「寂しい」と言って泣いたことがたくさんあった。
このブログはその跡に満ちている。
私がグラブルにハマっていったのは、自分の中の大きな寂しさの穴に過度なプレイ時間を求めるそのゲームがピタリとハマったからだ。
よっつめの団が解散した後もそのDiscordには毎日人が集まる。元団員達は今も仲良しで、私も彼らが好き。
何をどこまでここに書いたかもハッキリ記憶してないけど、あの日向さんとは今は友達で仲良くしていて、元団長は私の恋人になった。
みんなといるうちに「寂しさ」というものを感じる機会が減って、元団長が恋人になった頃にはスッカリ「寂しさ」というものを忘れていた。
「〜がいない寂しさ」という原因のハッキリしたそれは今もあるけど、自分そのものの深い孤独みたいなものを感じなくなった。
恋人がいる時期の方が感じる「寂しさ」や、どこか出かけるときに電車に乗ったときに現れる正体のわからない「寂しさ」。
どうしようもなく深い「寂しさ」。
それらをあまり感じなくなった。
むしろ今は満たされてお腹がいっぱいだ。
恋人を始めとした誰かの暖かさをいつも感じられる。
かつてはグラブルがなければ人と繋がれなかった。グラブルという「橋」があってもうまく繋がれずに泣いてた。
だけどもうグラブルがなくても繋がれる人がたくさんいる。
グラブルのモチベが下がっている理由はゲーム性にもあるが、必死にプレイしてみんなについていかなければならないほどの「孤独」が今の私にはなくなった。
一日中走らなくてもういい。
毎日何時間も単純周回作業をして誰よりも強い数字を出さなくてもういい。そうしなければ愛してくれない人に私の大事な時間を使わなくていい。
誰かといるためにしたくないことをしなくてももういいのだ。
孤独がないからブログも頻度が減った。
孤独にならなければ、いつも誰か他人の言葉を見聞きしていては、自分の奥からの声は出てこなかった。
多過ぎる孤独は毒だった。
だけど適度な孤独は私が何者かを教えてくれた。
自分の声を聞きたいために選び取った孤独の中でまたブログを書いてて、また誰かの暖かさに帰れることは幸福だと思う。
グラブルいつまで続けようか?
最近話していないあの人もあの人も、もう話すことがないかもしれないあの人も、私は今も大好きだよ。
もらった優しさがいつまでも消えない。
グラブルしんどい
最初は軽い気持ちでなんとなく始めた。
グラブルを仕事のように毎日何時間もプレイするようになったのは、その時好きだった私より強い人に追いつきたかったから。
気がついたら追い越してしまった。
追い越したいわけではなかったと気づいた。
一緒に同じ目標に向かって心を熱くするその瞬間が好きだった。その瞬間にいたかった。
好きな人や好きな仲間と一緒のところへ行きたかった。一緒に遊びたかった。一緒に夢中になりたかった。一緒にお喋りしたかったし、笑いたかった。
そのためなら頑張れた。
お金はかからないけど、時間はかけれた。
努力すればみんなと一緒にいれるならそうした。
ここでは強いことが正義だ。
強さのための努力は称賛される。
ただゲームしているだけでも。
だからストイックに長時間プレイすることは正しい行いに思えた。
でもある程度強いところまで来ると、どこかで気づいていた。
強くなって称賛されても何にもならないこと。
残した成績は喜びではなく見栄にしかならないこと。
惰性と義務になった日課や努力を手放せば、多分もうプレイしなくなること。
私は純粋にこのゲームが好きなわけではなく、ただただみんなと一緒にいたくて、ただただ居場所が欲しかっただけということ。
でももう面白くない。
一人でプレイしてたらきっともう少し楽しい。
人と比べないから。自分のペースで強さを追求出来るから。
それに仲良くなった人たちの多くは時間と共に消えてしまうのは、リアルでもネットでも変わらない。
あの時あんなに優しくしてくれた人や、一緒にいて楽しかった人たちと、グラブルという共通言語を無くして繋がる方法を知らない。
居場所を失いたくないから、もう楽しくないグラブルをなかなか辞める決断が出来ない。
つきあうまでの話
団長とは毎日ように別のゲームをしていた。
あまり自分から話してこない団長と、まだ緊張していてあまり話せない私。
無言の時間の方が長くて、だけど毎日自分から一緒にゲームをしに来てくれるので、私は日に日に安心していって、少しずつ自分からいろんな話をするようになった。
日向さんとの不安定な恋愛についても相談していた。
二日後に日向さんに会いに行くという日。
そのことについては団長には話していなかった。
夜、話したいことがあると言われて呼び出されて出向いた通話先。
団長は少し躊躇した後、丁寧に整えられた言葉で、私のことがずっと好きだったと言った。
人を好きになったことも、その人が別の男を好きでいることに寂しさを覚えることも初めてだと言った。
どこかの大地から一つの芽が出た気がした。
新しい何かがこの世に一つ生まれた気がした。
その瞬間を目の当たりにした。
私は団長をカッコいいなと思っていた。いいなと思ってた。
恋かというとわからなくて、白黒ハッキリつけられなくて、うまくコミニケーション取れなかった。
日向さんが来るようになって、惹かれて、あっという間に好きになった。
誰とでも打ち解ける日向さんと口下手な団長、私は二人とも大好きで大切だった。
告白してくれてありがとうと繰り返す以外
この時は何もできなかった。
それでもその日以降私はなぜか団長によく通話をするようになっていった。日向さんを好きなはずなのに自分でもよくわからなかった。
日向さんに会いに行っても日向さんの言うままに(同じ部屋で泊まりたいって話)流されなかったのは、心の中に団長の存在があったから。
日向さんの街から帰ってきて、私の心は決まっていた。団長と付き合うことになったのなそれから間もなくだった。
日向さんと団長
ほんの2週間で色んなことが起こって、状況が変わりました。
私の恋人は遠い空から日を照らす日向さんではなく、手を伸ばせばいつもすぐそこにある静かな木のような、よっつめの団の元団長。
日向さんは自分から身を引いた。
それについて理由を聞くと、仕事と家庭の事情だと詳細を語るその人の暖かい声に、どこか信じきれない私がいる。
私を好いてくれているのは嘘ではないと思う。
彼が一生懸命真摯に語る言葉はその暖かくて優しい声と相まって、私の心を誘うのだけど、だけどどうしてもその甘美さに心を委ねることが出来ない。
なぜなのかよくわからない。
私が相手を疑い過ぎてると言えば否定できない。
それでもやはり信じきることが出来ない。
日向さんは甘くて優しい言葉を美しい声でくるんで私に渡してくれる。それはそれは一生懸命に。
だけど行動が必ずしも一致しない。
日向さんの行動を振り返っても、甘美な言葉とは裏腹なものが時々あって、それについて尋ねてみてもやはり甘美な言葉が返ってくるのだ。
例えば私が日向さんに会いに行ったときの、日向さんの譲らない「今晩は同じ部屋で泊まる」というワガママは、私の気持ちを置いてけぼりにしていて日向さん一人で焦ってるように見える。
早くヤリたいって言ってるように聞こえる。
団長は逆で、言葉少なで自分から多くを語らず、話すことがうまくもなく、女性に慣れてない感じもある。
だけどこの人の少ない言葉は真っ直ぐで、美しい言葉や甘い声もあまりなく言葉と行動が一致する。
根のないキラキラしたお空の日向さんと、どっしり根の張った静かな団長。私はもうキラキラを追いかけるだけのボロボロに傷つく恋愛をする気力はない。
私の思い込みや恋愛初期の盲目的好意なんかも混ざっているとは思うが、直感的に団長の方が信じられるのだ。
団長といる方が穏やかに幸せを感じている自分がいて、日向さんといる時は甘美さにうっとりするものの心身を委ねられない不安な自分がいる。
だから日向さんは恋愛ではなく友達がいいなと思った。
なぜ団長が恋人になったのかは次に書こうと思う。
二人の兄
よっつめの団が解散して、別のゲームで団長と話す機会が増えた。
二人でvcを繋いでゲームをすることがよくあった。
団長と団員であった時の方が遠く感じた。
今の方が友人のような感覚がする。
団長はあまり自分から話してこない。
別のゲームを二人でするようになって最初の頃は必要伝達情報以外ほぼ無言だった。
無言だったけど、団長は私のゲームクエストをよく手伝いに来てくれた。
私のこと、嫌いではないんだなと感じてホッとした。
動物のように感じた。
気まぐれに好きに動いているけど、ふと私のそばに来て無言でくっついてくる動物。
私の家の犬に似ている。
何も話さなくてもそこに一緒にいてくれるだけでホッとした。
団長は私にとってそんな存在だ。
毎日のように淡々とゲームについて教えてくれて、無言の時間の方が長いvcで一緒にゲームをする。
無言でいて心から落ち着く。
時折聞こえる小さな咳払いや何か物が当たる音に、イヤホンの向こう側に生きた気配を感じて、今確かにそこにいてそれが私の存在を受け入れてくれてる安心感。
何か話しかければ返ってきて、些細な会話を楽しめる、小鳥と会話しているような感覚。
多くを語らず、だけどそこで見守ってくれている、大きな木のそばにいるような静けさ。
その木の根元で私は静かに落ち着いていて、木の規則的な鼓動を聴きながら、風が小さく吹く様を肌で楽しむような。
心が一つになってしまうような。
日向さんと話している時は日向さんの暖かさに心がトロトロと溶けて一つになってく。
団長はその静けさに耳をすませているうちに静けさと一つになって溶けていく。
心地がいい。
団長といる時はその心地よさに集中しやすい。
日向さんといるときは恋愛感情が入ってきて、先のこと過去の恋愛トラウマなんかが頭をよぎるので、集中しづらい。
それでも暖かいのは変わりない。
どちらも大切な存在。
日向さんの、ごめんね
ごめんね、と
日向さんは私によく言う。
「いっぱい我慢させてごめんね」と
私に言ったその言葉は、他の単語より温度を感じた。
みんなのいるVCでも私によそよそしくなった日向さん。まるで距離を置かれているようで悲しかった。嫌われてしまったのかと。
「いっぱい我慢させてごめんね」
私は「とても我慢してます」とは言っていない。言っていないけどとても我慢していた。
良い子でいた。
大変な日向さんの負担にならないように、言いたいことを控え、大事な話もDMで済ませ、感情的になりすぎないよう、極力短文で済むように努めた。
笑顔で優しい言葉をかけるようにした。
だけど内心は荒れていた。
どうしてそんなにも急に態度が変わったの?
好きと言ったあの言葉は嘘だったの?
嫌いになったの?
たくさん泣いて、色んな感情が私の内で荒れた。
それを、DMではなく直接話させて欲しいとワガママを言うことにした。
重たい女、めんどくさい女、今大変なのに構ってる余裕ないのにな、、、なんて思われるのかなと怖かったけど、言った。
すんなりオッケーしてくれた。
直接話して、あの日向さんの暖かい声に包まれると安心して、それから自分の気持ちを話して、すっかり落ち着いた。
「全部俺の都合で振り回して、たくさん我慢してくれてたんだよね。本当にごめんね」
「ほんとすっごい泣いたんだからね」
と怒って見せた。わざと少し可愛く言った。
それから「いいよ」と言った。
心が軽くなった。
日向さんに直接話したいと言えたこと、いっぱい泣いたんだよって言えたこと。
それを日向さんは真摯に受け止めてくれたこと。
私が知ってる男の人は、こんなこと言ったら逆ギレするか無視するかだったのにな。
日向さんはちゃんと受け止めてくれる。
付き合えないけど私を大事に扱ってくれる。
こういう男性がこの世にはいるんだ。
話し合って、たくさん話して、日向さんの愚痴も聞いて、私と日向さんの間にあった氷の壁がなくなった気がした。
数時間後に日向さんから「一緒に今からグラブルやりませんか?」とDMが来た。嬉しかった。
日向さんは私によく謝る。
そんなに謝らなくて大丈夫だよ、と言いたくなるけど、そうやっていつも私の心を想ってくれる日向ぼっこしたお布団のような彼の優しさを、私は一人心の中で反芻している。
こんな人と生涯添い遂げられたらな。