古戦場
ただただ走った。
自分がどこまで上に行けるか知りたかった。
予選とインターバルは夜は寝たし、全日食事も休憩も取りながら、ほぼ一日中走った。
……そして、走り切った。
寂しさ…。
敗北団なので最終日でも人は集まらなかったし、団のために走り切ったわけでもなかった。
前のあの団の、みんなで最終日走り終わった後の解放感を思い出した(しかし嫌な気持ちの方が強かった)。
みんなの笑い声が脳裏に浮かんだ。
そして、祭り終わりのようなツイートが溢れるTwitterのタイムラインを流し見て、自分の個ランのツイートを打ち込み始めたその時、急に込み上げて涙が出た。
言葉に出来ない。ただただ涙が次々に溢れる。
嬉しい感情なのか、悲しい感情なのかもわからない。
嗚咽が止められなかった。
私はどうしてしまったんだろうと思った。
前の団の柚子のトラブルから、
大好きな団を辞めるまで追い込まれた出来事、
納得出来ないまま帰れなくなった団、
避けられたオフ会でのこと。
団のみんなは今日も笑ってて、
私は泣いているということ。
それらのどうにも出来ない気持ちを
古戦場に全てぶつけるように走った。
自分を痛めつけるように走った。
そうやって私は叫んでいたのだ。
ああ、ああ、誰も私の気持ちを知らない!
私の気持ちをわかってはくれない!
私は心の中で今日も泣いているのに!
なのにみんな笑っている!
私はここにこうしている!!
私の心は、泣いている!
どうせ団の誰にも聞こえない、届かない。
みんなの笑い声にかき消されて。
私は、ここに、、、いる。
だれか、だれか、、
私の気持ちを、わかって欲しかった。
私の想いと好成績のスクショを載せたツイートは
なぜか沢山イイねとリツイートがついた。
嬉しかった。
ほら私はこんなに強いんだよって
私を辞めさせて後悔したでしょ?って
団長に、柚子に、みんなに、
言いたかった。
叫びたかった。
そんなことをしても
意味がないって
本当は知っていたけれど。